英語研修の選び方~TOEICスコア向上編

英語研修の選び方~TOEICスコア向上編

2020.02.07

グローバル化への対応が急務となっている中、企業では、社員の昇級・昇格の基準にTOEIC®を取り入れているケースも多くあります。社員のTOEIC®のスコアを底上げするために、英語研修を取り入れることを検討している人事担当者の方もいるかもしれません。その場合、最短で確実にTOEIC®のスコアアップの成果を出したいとお考えのことでしょう。

そこで今回は、TOEIC®のスコアを上げるために最適な英語研修の選び方をご紹介します。

1.英語力を測る指標としてよく利用される「TOEIC®」とは

今、多くの企業で、英語力を測る指標としてTOEIC®が導入されています。社員の昇給・昇格の基準として利用されることも少なくありません。

TOEIC®とは「Test of English for International Communication」のことで、財団法人国際ビジネスコミュニケーション協会が運営する、英語コミュニケーション力を判定するテストです。今や、世界共通の英語力を測る基準の一つになっています。

TOEIC®のテストにはいくつか種類がありますが、一般的にTOEIC®といえば、「TOEIC® Listening & Reading Test」という英語によるコミュニケーション能力を幅広く測るテストを指します。リスニングの約45分間のテストと、リーディングの75分間のテストが、すべてマークシート方式で行われるテストです。テスト結果は、10点から990点まで、5点刻みのスコアで評価されます。英語初級者から上級者まで、同一のものさしで英語能力を確認することが可能です。

グローバル化が進み、英語を使用するビジネスシーンが増える中、英語力の底上げのための一つの基準として、「TOEIC® Listening & Reading Test」のスコアを取り入れる企業は多くなっています。

2.社員のTOEIC®スコアを上げるために適した英語研修とは

今からTOEIC®を人事評価制度に導入しようと検討している企業は、社員がTOEIC®のスコアを上げるための学習環境を用意する必要があります。

 

一般的に、社員の英語研修方法には、次の3つの型があります。「TOEIC®スコアを上げる」という観点において、各型のメリット・デメリットを確認していきましょう。

1.講師派遣型

講師派遣型は、英語講師が企業に派遣され、社員に対して講義を行う方法です。

 

●メリット

社員がどこか別の場所に行く必要がなく、社内の研修室などで決まった時刻に、決まった時間だけ講義を受けるスタイルなので、移動の手間なく、業務の合間に学習時間をとることができます。
また臨場感があり、周りに受講者もいるためモチベーション維持に効果的です。TOEIC®の出題内容や解き方など、学習内容について不明点があれば、その場で講師に直接質問できることから問題解決にかかる時間がスピードアップし、英語学習も進みやすくなります。

 

●デメリット

場所と時間が限られているため、忙しい社員は欠席しがちです。また集合研修は受け身になりがちで、ただ出席していればいい、という考えに陥ってしまうこともあります。また受講者の数が多く、英語レベルが幅広いほど、最大公約数の授業内容になるため、自分のレベルに合わないことが多く、受講の効果が出にくくなります。
またTOEIC®Listening & Reading Testで求められる「聞く」「読む」力のうち、講師派遣型は「聞く」の成果が出やすいものの、「読む」力は向上しにくいことから、別途、自ら学習する時間をとる必要があります。

2.オンライン型

オンライン型は、PCやスマートフォン、タブレットを利用して、オンラインで自己学習する研修です。

 

●メリット

PCやスマホ等があれば、時間と場所を選ばず、忙しい社員でも英語学習ができるメリットがあります。また4技能「話す」「聞く」「読む」「書く」すべてをカバーできることから、TOEIC®Listening & Reading Testで求められる「聞く」「読む」どちらも学習効果が期待できます。

添削についても、インターネットで簡単に提出でき、数日以内に返信を受けられることが多いので学習ペースの遅れの心配もありません。またオンラインで学習状況が記録されるため、人事担当者などの管理側も受講者の進捗が確認しやすいメリットもあります。

 

●デメリット

いつでもどこでも自由に自己学習できるということは、裏を返せば、意欲がなければ、何もしない社員も出てくる可能性があるということです。またはじめはやる気があっても、続けていくうちにモチベーション維持がむずかしくなることもあります。そのため、あらかじめ継続のしくみを構築しておくことがポイントになります。

3.通信型(通信教育)

通信型は、いわゆる通信教育のことです。本やCDを用いて自己学習し、課題を終えたら郵送などで提出し、添削指導を受けるスタイルです。

 

●メリット

通信型は4技能のうち「聞く」「読む」に成果が出やすいといわれており、TOEIC®Listening & Reading Testで求められる技能と合致します。また通信型はTOEIC®に特化している教材も多くあります。さらに、時間を問わず自宅などで学習できるメリットもあります。

 

●デメリット

人事担当者など管理側が進捗や学習時間を把握できないため、企業の研修という視点で考えた場合、不向きといえます。また、添削の戻りは提出から2~3週間後であることが多いため、学習ペースが遅くなることもあります。

3.まとめ

企業がTOEIC®スコアの底上げを考えて英語研修を導入しようとしている場合、より社員が学習しやすく、学習モチベーションを維持しやすい方法であるとともに、学習管理のしやすさも考慮に入れて英語研修を選ぶのをおすすめします。それぞれの型の特徴を把握し、ぜひ自社に合った型を見つけてみてください。